ていぱーく「逓信総合博物館」特別展~「鉄道と郵便」
東京・大手町にあるていぱーく「逓信総合博物館」。
2010年6月18日から7月25日までのあいだ、特別展として「鉄道と郵便」という
資料展が開催されています。
この資料展は、郵便の父と称される前島密氏が残した功績、鉄道と
郵便事業について逓信総合博物館が保管されている資料を基に企画される
展示です。
大変興味があったので、出かけてきました。
よろしければ続きをどうぞ
鉄道と郵便。この展示を知るきっかけになったのはこの郵便ポストです。
JR品川駅の改札内にあるポスト。出張にて移動中、乗り換えるために
歩いていたところ、見つけました。
ポストの由来というより、0キロポストの説明文が書いてあるプレートです。
この郵便ポスト。昔に走っていた鉄道郵便車を模したものです。細部にいたるまで
細かい注意が行き届いていて、うれしくなります。
標記類もばっちり、現役当時の車輌と変わりません。
この郵便ポスト、鉄道ピクトリアルの2009年5月号の特集記事の中に
出てきていて、存在は知っていました。ただ、普段は縁のないところでしたので
さほど気にとめてはいません。思いかげないところで出会いました。
この郵便ポストからはがきを投函すると、消印はどうなるのだろうかと
素朴な疑問がわいてきたので、100円ショップで絵葉書を買ってきて、
自分宛へ投函してみました。
このちょっとした疑問を調べるためにWEB上を探していると、「ていぱーく」
逓信総合博物館の特別展、「鉄道と郵便」が開催中であることを知ります。
せっかく近くまで来ていることもあって、時間を何とか作って、立ち寄ることと
しました。
最初は道がわからないこともあって東京駅からは東京メトロ丸の内線で
一駅、大手町駅へ向かいます。
逓信総合博物館、ていぱーく。地下の駅から地上に出てすぐ見つかりました。
不勉強だったのでていぱーく。常設展示がかなりのボリュームであることを
訪れてから知ることになります。特別展だけで見終えようとしたのが恥ずかしくなりました。
入館料を払って、さぁ、館内へ向かいます。
鉄道創設の歴史から始まります。
残されている資料もこれまで見るものとは一味違った視点からです。
どうしても気になる「大津~京都間」の鉄道路線図。
ここで大事な歩みを見落とすところでした。
「鉄道郵便の歩み」年表です。
続いては郵便車。車輌の資料です。
2軸の客車の図面が展示されています。
ここでは、主役は郵便屋さん。鉄道車両の展示があっても
「鉄道郵便局」という紹介です。
全国に残されている、保存されている鉄道郵便車輌の一覧です。
郵便車。早くに廃止されてしまって、車輌の所属が郵政省であったためか
転用改造も去れずに解体されたものがたくさんあるなか、残っている車輌が
少なからずあることに驚きました。
こちららはクラッシクな郵便車の写真。写真を見ると車輌は3軸ボギー台車。
それにしても優雅な外観をしています。今の時代にあってもおしゃれで違和感が
ないような感じを受けます。
私ははじめて知った事実。鉄道郵便の初期のころには通過中の列車から
郵便物を駅へ受け渡すことも行われていたそうです。
そのときに使用されていた機構の模型です。
次の展示は、郵政省関連に残されている鉄道郵便に関するゆかりの品々です。
こちらは、車輌内で郵便物の区分けを行っていて、今では信じられないかも
知れません。車輌に郵便ポスト(投函口)がついていて、車内でも
消印がおされて、郵便物が配達されていきました。
その路線ごとの消印スタンプが集められています。
ずいぶんと長くなりましたが、特別展、もう過去のものなってしまった
実物の鉄道車両と郵便のゆかりのあるものの展示が以上です。
ほかにも約20分ぐらいのビデオ(逓信総合博物館が保管している記録)が
上映されていました。
このビデオ、郵政省側からの視点なので、鉄道郵便車輌の中で
行われていた郵便屋さんの仕事が記録されている大変興味深いものでした。
次の展示は、さすがは郵便の博物館。国内にて発行された鉄道に関する切手と
世界の郵便切手です。
国内で発行された電気機関車が図柄の切手。私も中学生のころ集めました。
こちらは、世界の鉄道が図柄になっている郵便切手です。
切手の原画というのをはじめて見ました。
長々と写真でお伝えしてきました。ここで「鉄道と郵便」資料展の特別展示
の見学を終えます。
外に出ると「ペーパークラフトワークショップ」として開催されるイベント
会場となっていました。
ペーパークラフトには明治時代の郵便の立版古と鉄道車両の2種類が
置いてありました。鉄道車両は1枚のシートに電車(クモユ143)と客車(オユ10)
が描かれています。
早速たくさんの車輌が組み立てられていて、カラフルに仕上がっていました。
私の場合、電車を知っている先入観からか、郵便電車はオレンジと緑色、
郵便客車は青色ですぐに塗ってしまいます。
もうひとつ、面白いクラフト作品。鉄道郵便が続いていたら
登場していたかもしれないなぁとおもった、ゆうパックの箱のカラーに
あわせた作品です。
このペーパー車輌を見て、私が幼少のころ、もちろん鉄道郵便は現役。
大変お世話になったプラレールにもたしか郵便車があったような記憶が
甦ってきました。
後で調べてみると悲しいかな、もう絶版となっていました。
イベント記念品として販売されたものも完売で手に入らず。
しかも往年とは違って、郵便ポストの象徴、赤色になっていました・・・。
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話がそれてしまいました。
特別展はこれで、おしまい。ほかの常設展示を訪れましたが、その内容
に圧倒されて、危うく新幹線の乗り遅れそうになりました。
今度は常設展示を中心に見に行きたいと思っています。
ていぱーく「逓信総合博物館」の館内案内のパンフレット表紙です。
ていぱーくのイベント情報のリーフレットです。
今回の「鉄道と郵便」特別展の説明です。
さて、最初に戻りますが、JR品川駅構内にある郵便ポスト。
ここで投函したはがきの消印です。
普通のものでした・・・。
新幹線に乗ってきて、郵便のことで頭が一杯のところでJR京都駅にも
ホーム上に郵便ポストがあることを思い出して、懲りずにまた自分宛に
はがきを出しました。
京都駅ホームから投函したはがきの消印です。
鉄道郵便。国鉄が分割民営化される1年前には郵政省が鉄道輸送から
撤退してしまい、もうずいぶんと時間がたってしまいました。
という私も、実はほとんど鉄道郵便車の記憶がありません。
ただ、プラレールや鉄道模型車輌としては非常になじみのある車輌で、
いつも車輌外観のみを気にしていました。
そんな郵便車の中、深い歴史を勉強できて、大変うれしく思った今回の
特別展見学でした。
お世話になったていぱーくへはこちらから
ていぱーく
無料の招待券がプリントアウトできるようです。
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