伊賀鉄道・新忍者電車～京阪9000系のイスに会いに行く

2010年5月3日の話です。
この日は伊賀鉄道上野市駅にて開催された伊賀鉄道まつりへ
向かいました。上野市車庫にて展示されていたのは860系とよばれる
近鉄奈良線系統では際立った功績を残したグループの電車です。

しかし、誕生から相当な年月が経っていることから、このたび
東急電鉄から車両を譲り受けて、置き換えようとされています。

鉄道趣味誌でこの伊賀鉄道新忍者電車を知ってから
会いに行きたくて仕方ありません。
よい機会に車庫公開もあったので、5月3日に意気揚々と出かけてきました。

よろしければ続きをどうぞ。

伊賀鉄道の新忍者電車。
東急電鉄からの車両を譲り受けています。

ちょっと写真の車両とは違いますが、関東ではこのような色合いの電車でした。

伊賀鉄道に入線するに当たって、
漫画家・松本零士さんデザインの忍者電車となってデビューを果たしています。

いまは、ピンク色系統と青色系統の2編成が竣工しています。
この伊賀鉄道・新忍者電車、室内の一部がクロスシートとなっています。

JR線伊賀上野駅から乗り換えたときは結構なお客さんがいらっしゃって
このイスに座ることもできず、あっという間に上野市駅へついてしまいました。

上野市駅での伊賀鉄道まつりに参加して、いろいろと見学しながら
新・忍者電車の到着を待ち、再び乗り込んでようやく観察する機会が
訪れます。

忍者電車だけあって、細部の飾りつけも手裏剣などのイラストとなっています。

待ちに待ったクロスシート。

鉄道趣味誌に掲載されたときには飛び上がるほどびっくりしました。
このクロスシート、京阪電車9000系で活躍していたイスが活用されてます。

京阪9000系[9003-9053]クロスシートを装備する最後の編成でした。

中之島線用3000系が登場するまでの間、2扉特急車の次位として
お正月の臨時特急などに優先的に使用されてきた車両です。

9000系室内の様子です。

同じ時期に登場した京阪京津線の800系車両も最初はこのような
カラーリングのシートモケットでした。
話がそれたついでに、9000系の補助椅子。同じ色合いでした。

話を元に戻して、京阪9000系の椅子。

きれいに生まれ変わって伊賀鉄道の電車の椅子となりました。

いままで、京阪9000系の椅子。
寝屋川工場公開のときや京阪百貨店守口店にて開催される部品即売会
などでよく販売されているのを見てきました。
末期には寝屋川工場の敷地内に山積みされているところにも
出会ったことがあります。とても悲しい気持ちになりました。
山積みとなった椅子の行く末を気にしていましたが、伊賀鉄道のように
鉄道車両の椅子として再び活躍を始めることにうれしい気持ちで一杯です。

この伊賀鉄道・新忍者電車。
東急電鉄の車両で、VVVFインバーター制御の車両です。まずはじめに
伊賀上野駅で出会い、伊賀上野駅出発の時点で涙が出そうになりました。
インバーターの音が東洋電機製、京阪電車に使われているものと
同じ音がします。

「伊賀鉄道200系上野市駅出発 」

9000系の椅子とともに床から響き渡るインバーターの音。
酔いしれて伊賀鉄道をあとにしました。