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2010/07/22

阪急天六ビル 解体工事すすむ

天神橋筋6丁目にあり続けた新京阪天神橋駅。
阪急天六ビルと用途を変えても2010年の今日までずっと健在でしたが、
解体・撤去工事が進んでいます。

T_img_7188

この阪急天六ビルが縁となってブログでお世話になっていますkayoさんから
天六ビルの今を伝えてくださりました。

天六阪急ビル これからも-近代建築青空ミュージアム

kayoさんの記事からは天六ビルが最後に何かを伝えようとしているように
私にとっては思えました。
そうとなればいてもたってもいられなくなって
天六ビルの最後のメッセージを聴きに先日足を運んできました。

よろしければ続きをどうぞ

大阪市営地下鉄天神橋筋6丁目駅を降りて、4・5番出口を目指します。

T_img_7186

何も知らなかったら、この出口から出たときにどうなっていたのかは
わかりません。だた、今回はkayoさんのブログ記事によって予習が
できていたので、心を鎮めて、地上に上がることができました。

フェンスで覆われてしまった阪急天六ビル・新京阪天神橋駅。

ただいま開催中の京阪電車開業100周年記念事業。
京阪ミュージアムトレインの中の展示に、新京阪天神橋駅がしっかりと
歴史に刻まれています。

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大正・昭和・平成とあり続けて、今年2010年の1月までは健在だった
新京阪天神橋駅。なぜ今年になって再開発が始まったのかはわかりません。

将来の設計図が工事フェンスに貼りだされていました。

T_img_7191

将来よりも、私にとっては阪急天六ビルの今を見届けなければ
なりません。
土曜日の午後~夕方、たくさんの方が行きかうなか、天六ビルの裏側へ。

仮店舗で営業中のスーパーマーケット。

T_img_7196

ここで、一呼吸おいて振り返り、天六ビルの今と向き合います。

T_img_2702

土曜日に訪れて、工事が休止していて静かに見届けることができるかと
思っていましたが、それは叶いません。建設重機が忙しく動き、
建物が解体されていく音が鳴り響いていました。

その音に負けじと、カメラのファインダー越しに天六ビルを見ます。

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天神橋駅から見届けていたはずの祠がもうすでになくなっています。

駅として役目を終えた後、駐車場などのスペースになっていたところが
解体されて、逆に、これまで見えなかった建物の一部が見えるように
なりました。

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視線を左の方へ向けるとこちらも、これまで見たことのない
窓が見ることができました。

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阪急天六ビルのシンボルでもあったレンガ壁の一部も眺めます。

T_img_2712

細かいところばかり目がついてしまうので、もう一度全体を
見渡すようにします。

T_img_2717

鉄道の駅としての遺構と後年になって改造された後が
目に映ります。

T_img_2718

半円のアーチの部分はホームがあったところでしょうか。

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電車の線路が2本あって、もうひとつアーチが見えました。

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この写真を撮っていると、開閉できる門扉が勢いよく開いて、トラックが
刻まれた新京阪天神橋駅を搬出するところでした。
さすがにトラックを見ることは悲しすぎてできません。

T_img_2727

ただ、思いかげない機会が目の前にやってきました。
カメラ越しに見渡すと、トラックの後ろに大事な柱が役目を終えていました。

T_img_2728

線路の間にあって、天神橋駅を支えてきた鉄骨の柱のように思えます。
新京阪の京都地下線・西院駅や大宮(京阪京都)駅にも通じる趣のある
柱です。

門扉が開いているときにばかりと、写真を撮ろうとしましたが、
重機の姿に現実へ引き戻されます。

T_img_2730

最後に天神橋駅が門扉を開けてくれたのだと思って、もうこの地から
お別れしようと歩き始めます。

これだけ工事が進んでいるのに交番が健在なのには驚きました。

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もうベールに包まれてしまった天六ビル。

T_img_2737

最後にもうひとつある門扉も偶然にもトラックが進入するところで
開きました。

T_img_2739

レンガの壁面に包まれていた本来の天六ビルを垣間見ることが
でき、涙があふれそうでした。

阪急天六ビルの周回も終わり。
再び地下への入り口へ戻ってきました。

T_img_2745

地下に降りて、この天神橋駅の役目を引きついだ
天神橋筋6丁目駅。

T_img_7204

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阪急千里線・堺筋線ホームへの入り口。

T_img_7201

すこしばかり暗い雰囲気が、良くも悪くも地下鉄の駅の印象を
深いものにします。
阪急梅田駅に隠れて、脚光を浴びることの少なかった天神橋駅を
彷彿とさせるものでしょうか。

天神橋筋6丁目駅。地下鉄谷町線との乗換駅でもあります。
駅改札から谷町線へ向かう階段の途中。
今まで気にも留めたことがなかったですが、蛍光灯の照明が
なにやらデザインされているようです。

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最後の最後に、また新しい発見をさせていただいた阪急天六ビル。
このような建物がなくなるのはつらいことですが、しかたありません。
最後の記録に間に合っただけでも幸いと考えることとします。

天六ビルについては弊ブログで、


阪急天六ビル解体始まる
2010.5.16記事


阪急天六ビル・新京阪 天神橋駅ビル解体へ
2010.1.13記事

と紹介しています。よろしけれどうぞ。

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天六阪急ビルへ再び
近代建築青空ミュージアム kayoさん
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コメント

たけひろさん
TBありがとうございました。
この建物に駆けつけてくださってありがとうございました。
毎日でもそばにいてあげたい気がします。土日、祝日は工事が休みだと思っていましたがあの轟音が鳴り響いていたのですね。
鉄道を心から愛されるたけひろさんの目から見てすばらしいこの建物、やはり貴重な鉄道遺産であるとあらためて思いました。
天六の駅は、この建物を見るために初めて訪れました。
駅のどのお写真も、建物を見に行った時の思い出があふれています。
すばらしい記事本当にありがとうございました。

kayoさん、こんばんわ。

本来なら先にkayoさんのところへコメントを寄せるべきだったのですが、遅くなってすいません。

天六ビルとは静かに向かい合いたいと思っていました。
工事は急ピッチに進んでいるし、土曜日の午後ということもあて人通りも多く、思っていた訪問とはかけ離れた結果です。ただ、作業をしていたからこそ、垣間見れた天六ビルの姿をもありましたし、訪れてよかったと感じています。

先日お寄せいただいた、kayoさんからのコメントがなければ、このような記事を書く機会がなかったかもしれません。
天六ビル再訪へのきっかけをくださってありがとうございました。

いえ、ご丁寧にありがとうございます。
たけひろさんは貴重な光景をご覧になったと思いました。柱のことも知識をお持ちの方しかわかりません、きっと天六ビルが見てほしかったのだと思います。私もプラッツ近鉄から出て行くトラックを見ましたが、胸が痛みました。私も、あの祠がなくなってしまった、と思いました。
たけひろさんが訪れられて、本当にうれしかったです。
京阪電車のミュージアムトレインのことは以前京阪のHPで見ましたが忘れていました。天六ビルが登場しているとなると、ぜひ行かなくては♪
ありがとうございます!

kayoさんこんばんわ。

天六ビルについてこれまで想いが分かち合えてうれしい限りです。
これまで私は鉄道の側からの視点で建物と向き合ってきました。今回の天六ビルを見て、建物から伝わるメッセージを受け止めきれているだろうかという思いにかられます。

今度はもう少し建物、建築に携わった方への思いを調べてみようと思います。

プラッツ近鉄の建物、近鉄百貨店最終日に駆けつけました。店内の電光掲示にて「最終日」と表示されたのを今でも覚えています。プラッツ近鉄もまた近いうちに訪れようとおもいます。

またいろいろと教えていただければ幸いです。

京阪ミュージアムトレイン、街と歩んできた駅の写真が
多く紹介されています。ぜひ訪れてみてください。


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